南スラヴ人
cf. ユーゴスラヴィア Yugoslavia (英語)は、「南スラヴ人の国」の意味。
スラヴ語のユーゴ yugo 「南の」とスラヴィア slavia 「スラヴ人の国」から。
2002年に消滅した国号。
スラヴ人 Slavs (スラヴ語)
…「栄光」または「言葉」。
cf. 英語の slave 「奴隷」は、中世ギリシア語に由来。
黒海北岸に勢力を広げていたビザンツ帝国が、スラヴ人達をギリシア語で
スクラヴォス sklavos 「外人、奴隷」と呼んで奴隷としたことが背景。
また、10世紀に成立した神聖ローマ帝国(ドイツ)が、東方に勢力を伸ばす
過程で彼らを奴隷とした結果、中世ラテン語のスクラヴス sclavus からドイツ
語の slave が生まれてそれが英語化したことも指摘される。
ちなみに、ギリシア語のクレオス kleos 「栄光」やドイツ語のフルード
hludo
「名高い、栄光」とは語源が同じで、インド=ヨーロッパ祖語の kleu 「聞く」(→
「よく名前を耳にする」→「名高い」)に由来する。
スラヴ語のスロヴォ slovo「言葉」を語源とする説もある。